サッカー日本代表 ポーランド戦感想

いやー日本代表が余裕のサッカーで決勝トーナメント進出を決めれてよかったよかった。AHAHAHA...


ポーランド戦、日本代表はレギュラーメンバーの半数を入れ替えて、なおかつフォーメーションも違うというなかなか衝撃的な変更で試合に挑みました。今日の先発メンバーからは、トーナメントにむけてレギュラーメンバーを温存することで絶対にベスト8以上狙うぞという意図がくみ取れました。


そんな日本ですが、前半から岡崎武藤が走り回ってチャンスを作り続けました。やっぱり岡崎武藤のようにFWが前線で動き続けてくれると攻撃が上手くいきますね。ただ、日本としては厳しい気候の中でのスタートダッシュだったので、この時間帯に得点出来なかったことが尾を引くことになりました。


心配だった宇佐美もここぞというスプリントも見せていたし及第点でしょうか。ただ宇佐美はこのチームだと中心選手なので、もうひとこえ違いをつくって欲しかった。あと川島がスルーパスに反応して事なきを得たシーン、中央走りこんだ選手の一番近くにいたのは宇佐美でしたが途中で追うのを諦めたように見えました。ゴール前は最後まで何があるかは分からないので、あそこは全力スプリントで戻ってほしかった。


批判の集中していた川島も好セーブ連発で、大会後気分良くお家に帰れると思うのでよかったよかった。キーパーの力をフェアに評価して、その力を発揮出来るチャンスを与えた監督もGJだったと思います。



後半は岡崎が負傷退場したのと、前半から厳しい気候の中でハードワークしてたのとで全体の運動量が少なくなっていって、徐々にチャンスを作り出せなくなっていきました。


そんな中でセットプレーから0-1とリードを許しましたが、コロンビアがセネガルをリードし、このままいけばGL突破という状況になりました。


そして日本代表は残り10分程度あるところで長谷部を投入してDFラインでパスを回し続けることで自力突破を放棄し、セネガルコロンビアの試合に運命を委ねました。


これは結果的には狙い通りになりましたが、おそらくこれは長いワールドカップの歴史の中でも前代未聞の出来事なんじゃないかと思います。パスをまわして試合終了を待つシーンはグループの状況がある程度決まっている状況ではよくあるのですが、別会場で同時試合中のセネガルが1点取っただけで日本は敗退という状況の中で、それも残り時間が10分もある中で、それでも点を取りに行くことをしなかった。


たぶんワールドカップでこれをやったチームはないんじゃないかなぁ。あるのかなぁ。まあとにかくこれは世界各国から批判されると思います。卑怯とかそういう類のものではなく、他のチームに自らの結果を委ねるとか日本はいったいなにやってんだという感じでね。


まあただ、それくらい今日の後半は日本代表の出来が悪かったという西野監督の判断で、その評価は正しいと思います。あの時間帯では運動量もかなり落ちていて攻めれないし相手のカウンターにも対応出来ないしで、なかなか厳しかったですね。



それでも、個人的にはあの時間稼ぎは批判したいですね。ワールドカップというのは単にサッカーの大会というだけでなく、その国のサッカーの威信や名誉をかけた大会なんです。この大会でのプレー内容によって、その後4年間の、世界から日本サッカーに対する評価が決定します。また、国内のサッカー人気にもかなり影響します。その大会で、自チームの出来の悪さを認めて自力でのGL突破を放棄して、他のチームに自チームの運命を委ねるっていうのはやっちゃいけないんじゃないかなあああ?


仮にセネガルが1点とって、それで敗退してたら国内のサッカー人気は地に落ちてたと思います。そしてそれは十分起きうる状況だったのです。コロンビアが2点リードしてる状況ならまだわかるのですが、1点ですからね。


また、こういう時間稼ぎは本来は試合相手と利害の一致があって出来ることなのですが、今回はポーランド代表が2連敗して実質消化試合であることをいいことに、日本が無理やり試合終了に持ち込んだ感もあります。この大会はその国のサッカーの威信をかけている大会なので、ポーランドは2連敗してる中でもこの次の4年のために絶対に勝つという強い気持ちできていたはずです。その大事な試合を残り10分もある状況で途中で打ち切っちゃうという行為は、スポーツマンシップに反するのではないかなと思います。


根本的な問題としては、ワールドカップという大舞台の負けたら敗退濃厚という試合で、あそこで得点をとることを諦めざるをえないくらい監督が信頼してないチームをピッチに送り出してはいけないということじゃないかと思います。


GL自力突破放棄とかまじで前代未聞なんじゃないかなぁ。こういうことはサッカーではよくあるって言う人がけっこういそうですが、これはないと思うなぁ。少なくともワールドカップでこれをやったチームは僕の記憶にはないです。



まあ何はともあれ、結果的にはレギュラーメンバーを温存しつつGL突破出来ました。ただ、サッカーっていうのはチームのメンタルが非常に重要なスポーツなので、「Never change a winning team.」を破っておまけに敗戦して流れを失ってしまったのは狙い通りの結果とはいえなさそうです。あと、上位進出を狙っての温存策だったと思うのですが、2位だとトーナメントの対戦相手がけっこう厳しいんですよね。1位だとベスト4くらいまでは見渡せたのですが。


次の相手は優勝候補ベルギーでしょうか。いい試合をして、ベルギーを粉砕してほしいですね。今の日本のチーム力なら全然勝てる相手だと思います。