Kalafina分析

最近Kalafinaにハマりすぎているので、なんでこんなにハマってるのかを分析してみる。
※かなり主観的な話になりますのでご了承のほどをうんちゃらかんちゃら・・・


結論

結論としては、Hikaruがもたらすグループとしての不協和音が心地いいからこれほどまでにハマっているんじゃないかと思う。

前提

僕は基本的に『歌手』というものが苦手だ。作曲の専門家の人を歌のプロの人が歌うという形式は、一曲一曲を見ると非常にクオリティが高くて好きな曲も多いのだけれど、例えばアルバムなどで全体を見渡してみるとどの曲もクオリティが安定しすぎていて、アルバムとして綺麗にまとまりすぎてしまうのがその理由だ。

そんなわけで、もともとKalafinaも好きな曲はたくさんあったんだけど、『歌手』というものに対する苦手意識からなかなかアルバムを通して聴き込もうとは思わなかった。

ハマるきっかけ

KalafinaのコピーバンドのAnifalakさんのライブにおじゃましたのがきっかけ。僕も昔コピーバンドとかやっていたので実感としてあるのだが、コピーバンドには2種類いると思う。それは、「楽譜をコピーしてる」バンドと、「何もかもコピーし始めちゃってやばい感じになってる」バンド。

そして、Anifalakさんは後者のバンドで、たぶん「~のライブの時」の歌い方とか演奏アレンジとか、細かすぎて誰にも伝わらなさそうなレベルでコピっていると思う。そのレベルでコピーし続けていると、(本家の人達がやりそうな事を予測した)アドリブとかいうよく分からないことまで出来るようになったりするんだけど、とにかくそのくらいKalafinaが大好きなんだなというのが伝わってきて、これほどまでに人を惹きつけているKalafinaに興味がわいた。

ハマった

アルバムを全部聴いて、ライブビデオを全部観た。Wakana美しい・・・。ハマった。2014年6月はほぼほぼKalafinaを聴き続けている。

Kalafinaのいいところ

まず大前提として、曲がかっこいい、メンバーがかっこいい、歌が上手い、というのはあります。もちろん。とはいってもプロのミュージシャンですから、他の方々も皆それぞれ上手いしかっこいいです。そんななかで、なぜKalafinaがいいのか。


最初にも書いたけど、綺麗にまとまりがちな『歌手』というものが苦手なのだが、そういう意味ではKalafinaはちょっとおかしい。

Kalafinaの代表曲というと、知名度的にはMagiaとかstoriaが有名だと思うけど、ザ・Kalafinaというと一番最初の曲であるobliviousなんじゃないかなと思う。obliviousが一番Kalafinaっぽい。そしてここが象徴的な話なんだけど、obliviousというのはWakanaとKeikoだけが参加している曲なのだ。

ちなみにKalafinaのメンバー構成は、すごくざっくりした歌の印象だと
・高音の美しいWakana
・低音の美しいKeiko
・なんでも出来るHikaru
という感じになっている。話をobliviousに戻すと、obliviousをKalafinaのイメージに一番近い曲とするならば、WakanaとKeikoがいればKalafinaの世界観は完成出来るということになる。この2人は非常に美しい歌声をもっていて、この2人によるコーラスワークは完成されている。Kalafinaのイメージというのはこの2人のコーラスワークによって成り立っている。

では、Kalafinaというのはこの2人だけがいればいいのかというと、もちろんそんなことはない。この2人だけだとクオリティが安定しすぎて、前述している綺麗にまとまった歌手になってしまうのではないかと思う。

ここで重要なのがHikaruの存在である。Wakana、Keikoが自身の長所を前面に押し出すパフォーマンスが得意なのに対して、Hikaruは曲によってその歌声を何通りにも変える。『光の旋律』の優しい歌い出し、『Magia』の威圧的な歌声、『sprinter』のキャッチーな歌声、同じ人間が歌っているとは思えないほど、歌によって歌い方を変えている。これはWakanaとKeikoにより作られた完成された世界観であるobliviousには無い要素である。つまり、Kalafinaをoblivious組+Hikaruと捉えても差し支えがないほどに、この3人の中にあってHikaruの存在感は異質だと考えられる。

このHikaruが、WakanaとKeikoによるハイクオリティなKalafina的コーラスワークへの自己批判的な存在になっていて、そこに生まれる絶妙なアンバランスがKalafinaKalafinaとして綺麗にまとまることを許していない。Hikaruがいる限り、Kalafinaの楽曲は常にチャレンジを強いられることになるのである。


そしてこれが、僕がKalafinaにハマっている理由だと考えられるわけです。



という感じでけっこう適当ですけどw
fantasiaっていう曲がけっこう好きなんですが、WakanaとKeikoの美しいコーラスから始まって、サビでHikaruが全く違う世界観に持ってくっていうこの曲は、けっこう上で書いた事の象徴的な曲だなぁと思ったりする。