【感想】てつがくフレンズ / Mako.・飲茶
この本はとても評判がよくて、「萌え漫画ですぐ分かる哲学者」かなと思ってゆるいノリで読み始めたのですが、後半にいくにしたがってすごいハラハラドキドキなスぺクタル展開になって、読み物として面白かった。
- 作者: 飲茶,.,MAKO.,スタジオ・ハードデラックス
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2017/09/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この漫画の主人公はプラトン(が美少女になった何か)。サブ主人公がプラトンの師匠ソクラテス(が美少女になった何か)。様々な哲学者と議論しながらプラトンがイデア論にたどり着くというのが基本的なプロットになっている。
基本的にプラトン・ソクラテスなど古代ギリシアの哲学者がいる古代組クラスで物語を展開していく。前半部分は当初の予想通り、とにかく論破しまくるソクラテスや回転しまくるアナクサゴラス先生など、哲学ネタをギャグに使ったゆるふわ漫画。
古代ギリシア哲学者に敬意を払いつつも彼らの哲学をシニカルにギャグ化していて、もうこの前半の時点でけっこう面白い。
後半にはいると徐々に著者の飲茶さんの哲学がだだ漏れし始める。飲茶さんはサイトもやっていて、これがとても面白いので一読の価値あり。書籍化もされているようだ。
特に終盤のフーコーvsソクラテスはめっちゃ面白くて、哲学者の解説本にこのネタを突っ込むのがもったいないと思ってしまうくらい物語としてもよく出来ている。
解説本なのにまじで続編が出てほしい。とにかく面白い本だった!