新型コロナウイルス所感

時は西暦2020年春、新型コロナウイルスCOVID-19が話題だ。ウイルスに関連する情報もなかなか錯綜していて、大したことないという向きもあれば、まじでやばいという向きもある。


簡単にまとめると以下のような感じだろうか。

楽観的な見方

  • 東京ではそこまで感染拡大はしない。せいぜいインフルエンザ程度の感染力で、そのうち暖かくなって収束する。
  • 毒性が比較的低い。死亡率が数%。検査コストの高さから潜在的な感染者がかなりいることも考えれば、致死率はもっと低いと予想される。
  • ウイルスそのものよりも、それによる中国人への差別的発言などの方が遥かに問題。


悲観的な見方

  • すでに首都圏ではかなり感染が広がっていて、現在は潜伏期で2月末あたりに一気に顕在化する。最終的に6割程度の人が感染する。
  • ウイルスの作用に未知の部分が多く、毒性についての噂が錯綜中。特に「ウイルスが免疫系を破壊する→再感染し、その際には症状が重篤化する」のあたりは本当ならやばいが。
  • 死者5000万人超のスペイン風邪に匹敵する被害になる。

ざっとみてる感じだとこんな感じだろうか。特に「再感染」のあたりの話が本当だとすると、なかなかガチでやばい可能性もある。


まあいずれにしてもウイルスのこともよく分からないし、僕たちに出来ることと言ったら手洗いをしっかりするとか顔を触らないとかなるべく人ごみに行かないとか、そういうことしかない。そして風邪の症状が出たら外出しないというのが重要なことだとは思うが、おそらく政府側からそのような勧告が出ないと、自主規制は出来ないのかなと思う。


伝染病といえば昔は地方病というのがあった。山梨の甲府盆地あたりで流行した人がばったばったと死んでいく病。早い段階で、農作業をすると感染するというのが分かっていたにも関わらず、農民たちは引っ越すどころか農作業をやめることも出来なかった。


今回の新型コロナウイルスも人ごみに行かないことが最大の予防になるのだけれど、わかっていても仕事で都心に行かないというのは難しい。現代でも地方病と同じことになるのだろうか。


藤沢さんの以下のツイートは、このSNS時代の1つの問題点をなかなかついている。


過学習」というキーワードを持ち出してくるのは藤沢さんのインフルエンサー的なセンスの良さだろうか。


東日本大震災から始まった日本のSNS時代は、厄災に対する注意喚起祭りとして始まった。たしかに地震津波は未曽有の大災害だった。しかし以降の原発問題から続いたSNS上での様々な注意喚起は結果的にはかなりスベっていた。大多数の「私」に直接影響する未曾有の大災害や政治的な大問題などはそんな簡単には起こらないからだ。


原発問題以降の9年間を教師データとするならば、あらゆる問題を自分とは関係のない大したことのない問題として処理するのが、未来予測としては一番打率が高くなるという局所最適に陥り、問題を過小評価する。津波の教訓は最悪の事態を想定しようというものだったはずだが、それは10年経ってかなり薄れてきた。


たしかにこれはここ数年のSNSに対して薄々感じていたことではある。といってもまあ、逆に毎回毎回デマとか差別的発言とか大発生というのもたしかに問題なのかもしれないし、このバランスをとるというのはなかなか難しいことだ。まあでもせっかくこんな時だし、体調が悪かったら出勤しないくらいはしてもいいのではと思う。



このウイルスについて、うちの両親は田舎暮らしだからまあ大丈夫かなと思うけど、都心にいる僕や知人たちはどうなるかな。まあなんとなく致死率とか見てる限りは20代~40代くらいの大人ならちゃんと静養すれば大丈夫っしょという感じでいたが、再感染の話次第かなあ。