サッカー日本代表 セネガル戦感想

引き分け。めっちゃ良い試合だった!


セネガルにはポーランドがなにもできずにフルボッコされてたので、かなり厳しい試合になると思ってましたが、日本代表はセネガルを相手にしても全く引けをとらないサッカーを展開して、さすがにびっくりしました。



序盤にセネガルが猛攻を仕掛けてきて、こりゃここが山場だなと思っていたら1失点。なかなかああいう勢いを落ち着かせられないのが日本代表の長年の課題ですね。川島はやっちまいましたけど、あそこは原口のクリアが相手に渡った時点で決定的シーンになっていて、もっといえばあの時間帯ずっと押し込まれてエリア内にどんどん相手選手が入ってきていて原口もギリギリのクリアしか出来ない状況だったことが問題なので、失点は妥当な結果ですね。


まあそういう状況でもキーパーが止めてくれるかどうかってでかいんですけどね。でも一番の問題は相手の勢いをいなせずにエリア内にどんどん侵入されてたことなので、もしもあそこで失点しなくてもその後失点してた可能性は高いです。



その後、セネガルの勢いが収まって日本がボールを持つようになったところからは本当に日本の真骨頂と呼べる良いサッカーを展開しました。


先制してから守備を整備してカウンターを狙ってくるセネガルに対して何度も決定的なシーンを作り出しての2得点。長谷部が最終ラインに入って3-4-3のような形でビルドアップしていくスタイルがすごく効果的でした。コロンビア戦ではこの形ではなかったので、コロンビア戦後に生み出された作戦でしょうか。それもおそらく選手からの発案かもしれません。すごくチーム状態が良いのが分かりますね。



今大会はハリルジャパンもそうしようとしていたようにカウンター狙いのチームが多いので、先制してちゃんと守ってる相手に対して能動的に攻撃して2得点出来るチームってけっこうレアで、世界に対してこれまで日本がやってきたサッカーがとてもアピール出来てるんじゃないかと思います。


本当は2014年にこれをやってやりたかったけど、前回大会では調整失敗で全員のコンディションが悪いという大失敗によりダメになってしまいました。しかし、今回は前回のそのあたりの反省もすごく生かせていて、本当に全員が走れる状態ですね。素晴らしい。


2014年の失敗以降、ハリルを招集してパスサッカーを捨てようとしたりといろいろありましたが、ギリギリのところでこのスタイルに戻ってこれたのが本当によかった。やっぱりこういうこと出来るチームって簡単には作れないので、日本代表は長年やってきたこのスタイルを捨てるべきではないですね。



あと、やっぱり今回の日本代表は個人能力がすごいですね。セネガルは今大会屈指のチームだと思うのですが、あの屈強で柔軟でリーチの長い選手達を相手にして、香川はフェイントでかわしちゃうし、大迫は問題なくキープできちゃうし、柴崎は相手をふっとばしちゃうし、セネガルの規格外の3トップに対してDFラインが1on1で負けてないところも素晴らしい。日本の選手達の個々の能力の高さが証明された試合でもありました。


前線からのプレスとラインコントロールも絶妙で、DFラインを高い位置に設定してましたが長い縦パスに対して相手が裏に抜け出すというシーンは作らせませんでした。



次戦のポーランドは今日のコロンビア戦で勝ち点がとれればなんとしても勝つために、セネガルのように序盤から猛攻をしかけてくる可能性が高いです。やっぱり今日の一番ダメなところは序盤に相手の勢いに流されるままに失点したことなので、相手の勢いを自力で跳ね返す力を見せてほしい!


あと乾のバックアップが宇佐美しかいないところが、やっぱりちょっと選考に問題があったんじゃないかなって思いました。ウイングの枚数が足りてない。前線はかなりハードワークしてるので、さすがに3戦目以降は大迫乾原口はコンディションが落ちてくると思います。今日も最後のところで宇佐美じゃなくて久保が出てきたらもっと期待感があったと思います。まあでも久保も中島もいないので、今大会で宇佐美が真の力を発揮するのを期待するしかない!