2ちゃんねるってけっこういいのでは

最近2ch(現5ch)をちょこちょこと眺めているのだが、あの場で行われている罵り合いがけっこういいなぁって思っている。

個人的にホットなのはこのスレだ。

rio2016.5ch.net


相対性理論決定論か否か」という感じでなかなか良い勢いで罵り合いが続いている。part5くらいにもなってくると議論もずいぶん煮詰まってきていて、いろいろあった末に「相対論的量子論相対性理論といえるか」という争いに移り変わっているようだ。


とにかくそんなようなことで延々と罵り合いを行っている。しかし僕はこの罵り合いがなんだかいいなぁと感じている。SNSと比べてずっとベターだ。不毛な罵り合いにも思えるかもしれないが、少なくとも元々の「相対性理論決定論か否か」という問題設定が罵り合いの末に「相対論的量子論相対性理論といえるか」という議論にたどり着いたという成果は出ている。


ここにも何度か書いているが、SNSというのは閉じた議論のメディアだ。ポジションごとにクラスタが作られて、なにかの問題について話す場合には、同じ意見を持っている内輪に向けて大喜利のように気の利いたことを話す。気の利いたことを言っているようで、同じ意見を持っている人達の中でぐるぐると発信し合っているだけで、「いいね」だけが量産されていく。そしてその安全地帯の中で迂闊な誹謗中傷が次々に生み出されていく。


一方で2chでは、ネトウヨのように板全体が1つのクラスタになっているような場合を除けば、SNSのような安全地帯がない。論理的におかしいことを書きこめば、あっという間に無数の突っ込みが入る。SNSでは、誰かを批判してその誰かに補足されて突っ込まれると、「僕は自分の意見を表明してるだけなのに攻撃してくるなんてひどい」みたいなぬるい事を言いだすケースが溢れている。


これから考えられるのは、SNSは「罵る」のメディアであり、2chは「罵り合い」のメディアであるということだ。そして議論の場としては後者の方がベターなのは明らかである。


一周まわって2ch的なものに何か可能性はないのだろうかと、最近は考えている。