逃走の哲学

13年前にニコニコ動画が登場して、ネット上ではそれまでの社会とは明らかに違う視点から様々な議論が行われるようになった。 その中心的な話題だったのは「逃走」だ。社会に用意されているレールからは逃走してもいいのだ。そこで語られていた逃走のための理…

東浩紀5.0と、脱構築の実践者としての「はあちゅう」

東浩紀さんが5.0にメジャーバージョンアップしたようだ。ポストモダン的な子供の哲学から脱却して、大人を脱構築する哲学を重点的にやるということだ。脱構築というのは「言葉の定義をずらす」みたいなことだ。 突然呟きますが、きわめて一般的に、「立派な…

もっといろんな事についてゆるく話せるといいと思うな(人間だもの)

近頃は専門家重視の時代になった。 たとえば人文系がAIとかシンギュラリティとかについて話していると「数学もプログラミングも出来ないくせにAIを語るな」みたいな感じで無数の突っ込みが入る。そういう世界になっている。 おそらくどのジャンルもそんな感…

【感想】日本再興戦略 / 落合陽一

『耳で聴かない音楽会』を知って落合陽一さんにとても興味が湧いている今日この頃。著書もいくつか読んでみようと思い、まずは「日本再興戦略」を読んでみた。日本再興戦略 (NewsPicks Book)作者: 落合陽一出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2018/01/31メディ…

【時短】若鶏のトマト煮込み

チキンのトマト煮込みがすごく好き。チキンの旨みにトマトの酸味はベストマッチだ。あとトマトというのは昆布と同じ旨み成分を内蔵しているらしいので、煮込み料理にトマトを入れるのは基本的にSo good。 なので僕はチキンのトマト煮込みを作ることがけっこ…

ゼロ年代

ゼロ年代にはとにかく楽しかった思い出しかないのだけど、いろいろともやもやしている部分もある。 昨日、こんなニコ生放送を観た。live2.nicovideo.jp イベント終わりました。とにかくイベントとして成立させねば、とがんばりましたが、梅ラボやさやわかさ…

オンラインゲーム的宇宙観

みなさん宇宙について考えていますか。宇宙はいいですよ。大きいし。 僕も宇宙ってなんなんだろうな~ってたまに考えるのですが、今のところ僕の宇宙観はけっこう固まっていたりします。なのでそれをつらつらと書いていきます。ちなみに電波感しかないので半…

【感想】てつがくフレンズ / Mako.・飲茶

この本はとても評判がよくて、「萌え漫画ですぐ分かる哲学者」かなと思ってゆるいノリで読み始めたのですが、後半にいくにしたがってすごいハラハラドキドキなスぺクタル展開になって、読み物として面白かった。てつがくフレンズ 女の子の姿になった哲学者た…

【感想】1日で学び直す哲学 / 甲田 純生

何もかもを1日で学び直したい。そんな現代人にぴったりな本(?)1日で学び直す哲学?常識を打ち破る思考力をつける? (光文社新書)作者: 甲田純生出版社/メーカー: 光文社発売日: 2013/09/20メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 何かを学ぶ時は歴…

耳で聴かない音楽会

落合陽一さんが耳で聴かない音楽会というのをやってるみたい。これに非常に感動したのでちょっと書く。www.japanphil.or.jp これは聴覚障害の方たちでも楽しめる音楽会ということなのだが、要するに落合さんは「音楽会を楽しむのに音が聞こえる必要はない」…

【感想】メモの魔力 / 前田祐二

去年は石原さとみさんとか石原さとみさんとかでいろいろと話題になったSHOWROOM社長の前田祐二さんの本。メモを取ることには様々なメリットがあり、人生が変わるとのこと。メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)作者: 前田裕二出版社/メーカー: 幻…

長期予測から逃走する

逃げましょう。www.asahi.com 三つ子の育児、背負い込んだ母 泣く子を投げ落とした夜 この痛ましい話には2つの問題がある。1つはコミュニティの問題。もう1つはメンタルの問題。コミュニティの問題はすぐには解決するのが難しいが、独身者や核家族が増え…

【感想】ゆるく考える / 東浩紀

僕は「柚木涼香と東浩紀の動物化してもいいですか?(はぁと)」を観てからの東浩紀ファンなのだ。www.nicovideo.jp と、何か気持ちの悪い感じの宣言から始まってみる。 東浩紀はもともと哲学(フランス現代思想)の研究者で、博士取得後は「動物化するポスト…

アクアリウム 照明の点灯時間と水換えについて

今日は土曜日で休日だったけど、日々の睡眠の質が悪いせいかお昼ご飯食べてお昼寝したら夜になっていた。今日は水換えしようと思って午前中のうちにバケツに水を汲んで温度合わせをしていたから、ヒーターが突っ込まれた水の入ったバケツだけがあとに残され…

非モテの不幸

僕はずいぶん長いこと非モテとして過ごしてきた。まあもともと引きこもり体質だったのだけど、特に社会人になって知り合い誰もいない土地で暮らすようになったのとニコニコ動画が流行した時期が一致したのもあって、とにかく仕事をするか家にいるかコンビニ…

バラバラの世界を諦める

インターネット以降の多対多の世界で、僕たちはバラバラに存在しながらゆるく繋がって社会を構成していく。そんな風になったらいいなと思っていた時期が僕にもありました。画一的だった10年前の日本社会において、インターネットはまさにそういう希望だった。…

コリドラス ストレスフリー水槽

40cm水槽をコリドラス専用水槽にしてます。 コリドラスって丈夫な魚なんですが、飼育してると突然病気になって死んじゃうことがよくあります。特に目が飛び出たりしちゃうエロモナス病っていうのにかかりやすくて、これが致命的な病なのです。 エロモナス病…

【感想】旦那観察日記 / はあちゅう

はあちゅうの旦那観察日記を読んだ。旦那観察日記?AV男優との新婚生活?作者: はあちゅう出版社/メーカー: スクウェア・エニックス発売日: 2019/02/22メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る インスタやブログでも公開されてるもののま…

【感想】才能の正体 / 坪田信貴

とっても良い自己啓発/教育本で面白かった!才能の正体 (NewsPicks Book)作者: 坪田信貴出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2018/10/17メディア: 単行本この商品を含むブログを見る この本の作者はビリギャルで有名な坪田さん。 「自分を信じて取り組み続けるこ…

はてなブックマークまた見ます

はてなブックマークまた見ます。 自分のコルチゾールと相談しながらちょこちょこと。 特にテック系に関してははてブが最強です。 まあそれは分かっていた。 テック系企業に勤めていると、やっぱりみんなが気にしているのは「はてブ数」だもの。 地に足のつい…

あられもない祈り / 島本理生 感想

あられもない祈りを読んだ。面白かった。あられもない祈り (河出文庫)作者: 島本理生出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2013/07/05メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見る 感想(ネタバレ風味あり) 恋愛をテーマにした小説。恋とか愛とかは僕…

仮想人生 / はあちゅう

はあちゅうの仮想人生を読んだ。面白かった。仮想人生作者: はあちゅう出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2019/01/10メディア: 単行本この商品を含むブログを見る ツイッターの裏垢上で繰り広げられるリアルとは切り離された別の人生(=仮想人生)を複数の登…

大人たちが失っているものは好奇心ではなくポテチとコーラなのではないか

せっかくAmazon Prime Video会員になっているもののあんまり使ってなかったので、今年は映画たくさんみよって思ったわけです。でも実際のところ得体の知れない映像を2時間みるってなかなかハードルが高いですよね。俺これいけるのか?みたいな。でも思い返し…

非モテコミット

僕は10年以上前から藤沢数希さんの金融日記のファンで、途中からなんか恋愛工学とかいう怪しい感じになっていきまして、まあ賛否ある恋愛工学の良し悪しはおいといて、「非モテコミット」はすごい言葉を発明したなと思っているわけです。 ken10blog.com 非モ…

Web2.0はニュー速2.0になりました

はてなブックマーク見るのやめることにしました。 もうほぼ10年前のニュー速です(>_ Web2.0はニュー速2.0になりました。 問題の原因を単焦点に求める。否定神学です。 空想を追い求めて身内でぐるぐるまわしてるだけだから他者への礼儀も失われる。 10年前は…

ネット世論三国志

僕たちは議会制民主主義の世界に暮らしており、直接民主制はさすがにやばいよねということは分かっている。 ところがSNS界隈は東日本大震災あたりを境に強力に影響力を増していて、「いいね数」などで定量的な評価が可能であることもあいまって色々なことを…

残差IDF

ある単語の文書集合中での重要度の指標にIDFというのがある。 ja.wikipedia.orgDFというのは文書集合全体におけるその単語が出現する文書数で、IDFというのはInverse(逆の)DF、要するにたくさんの文章に出現する単語は価値が低く、限られた文章にしか出現…

不幸の移り変わり / ヤンキーとオタク

近頃は「このご時世に~」みたいな話に乗って退廃的なものが厳しく排除されていく傾向があります。この理由としてSNSの普及により相互監視が強くなったからだという話をよく聞くけど、僕はこの世界がヤンキー帝国からオタク帝国へ移り変わろうとしているのが…

このてーしょんの攻撃性について

怒られた。とはいえ僕としてもこれを引っこめるわけにはいかない。僕の経験では誰かに攻撃を受けてる最中(特に炎上のように多数の人から攻撃されてる最中)にあっては、このような第三者を装って客観的かつ公平な立場からそれでいて攻撃者を正当化する意見…

ネトウヨについて

僕の記憶では90年代~2000年代前半くらいまで、「人が生きる意味とは?」みたいな話題をよく見かけたと思う。僕らは何のために生まれて生きているのか。そんなことをたくさんの人が考えていた時代。これはつまり交通や通信の発達、あるいは日本においては天…